2012年1月20日金曜日

ふぁっきん領事館

ロライマ山ツアーも無事終わり
もうベネズエラに思い残すことはない。
今もベネズエラも国境の町、サンタエレナ・デ・ウアイレン
でゆっくりしている。本当にほっとした。

というのもベネズエラのバスの検問、かなり評判が悪い。
バスに乗っているとちょくちょく検問があるのだが。
闇両替用に持っているドルを
「こいつはニセモノだぁぁ」
と言って奪われたとか
「なんかよこせぇぇ」
と言われて拒んだら別室でパンツまで脱がされて
身体検査されたとか
ベネズエラの軍と警察の腐った評判は後を絶たない。
強盗にあったあと、警察に駆け込んだら更に
物を盗られるなんてリアルに起こりそうだ。

しかし、ここまでそんなことなくバスの検問を
無事スルーしてこれ、目の前はもうブラジル国境。
ほっとするのも当然。
さっそく、世界でも有数のブラジルビザの発行が
簡単と言われるこの町でビザを手に入れるべく
ブラジル領事館にむかう。
事前の調査では2時間程度で終わるらしい。

ブラジル領事館に到着し。
「オラ!ジョ ハポネス。ビザ ポルファボール!」
なんてスペイン語で元気よくつげる。
すると相手のオババは
「ノー テンゴ。ノー アイ」
とか言ってる。さてどんな意味だったか。。。

。。。

ノー テンゴ =持ってない
ノー アイ  =無い

ははぁ、またまたぁ。
いつならあるの?と冷静に聞いてみる

「コトシカラココジャビザツクラナイ、
カラカスイッテツクリナ」

とオババは冷たい表情のまま奥に消えてしまった。

茫然自失の状態で
宿に戻ってしばらくすると、一人の日本人が、
「ビザ取れました?」 と、
どうやら取れなかったそうだ。
これでビザ仲間が2人に。
よくよく聞くと、どうやら
俺がビザ取れなかった日本人第一号らしい。
そして彼が2号だ。

とりあえずロライマ山のツアースタッフと一緒に
もう一回領事館に突撃して詳細を訳してもらった。

すると

『今年から新しいビザ発行マシーンが導入された。
しかし、使い方がわからないから発行しない。』

腐ってやがる。。。

その後は去年のマシーンで去年の日付で
ユー、ビザ作っちゃいなよ~
と賄賂をちらつかせて交渉するも失敗。
結局カラカス行きが決定した。シニタイ

もはや要塞と化した貧民街。
MAX治安悪い。

大使館の集中するアルタミラ地区は治安大丈夫。
アルタミラ自治区と呼んでました。

1号、2号で泣く泣く再度バスに乗ってカラカスを目指す。
無事2日かけて到着し、カラカスの大使館に突撃。
ビザ発行はOKとのことだが発行に1週間かかると。
ムリムリ。ならコロンビア行く!とダダをこねるが失敗。

しかしビザの発行にブラジルでのホテルの予約証明書が
必要と言われたので、ワザと4日後のホテルの予約をとり
提出する。そのときに
「明日ビザ貰えないとこのホテル間に合わないなぁ」
と告げると、職員も困って。
「じゃぁ明日の3時までにつくっとくから」と、

おっしゃぁぁ!勝ったぁぁ!!
てか出来るなぁ初めからやってくれい。
無事翌日ビザをゲットして、また緊張しながら
長距離バスに乗り国境の町まで戻りベネズエラ国境へ。
何度となく長距離バスに乗ったが腐食警官には出会う
ことなく全区間を無事通過できた。
ここまで来る途中にもいろんな旅行者にあったが
被害はなかったようだ。もしかしたら今年から
ベネズエラの腐食警官も改心したのかもしれない。

ビザ貰えた~!!
でも入国拒否されそうw


ビザがもらえて安心のランチ。
フランス人の経営するケーキ屋のキッシュ。ウマー

とりあえず無事!?ベネズエラを脱出し、
お次はブラジルへ!!

2012年1月12日木曜日

ロライマトレッキング

ベネズエラ2大見どころの一つ
エンジェルフォールを失意のうちに制覇。

お次は、コナンドイルの小説。
「ロストワールド」のモデルになったといわれる。
ギアナ高地、テーブルマウンテン。
ロライマ山登頂ツアーだ。

しかし、ロストワールド読んだことない。
帰ったら読みたいと思う。

起点となるまち、サンタエレナ=デ=ウアイレンで
5泊6日のツアーをお申込み。
その時、3択を迫られる。

①ガイド、飯、ポーター付き   28,000円
②ガイド、飯付き、ポーター無し 23,000円
③ガイド付き、飯、ポーター無し 18,000円

即決で②をチョイス。
ポーター無の場合、毎日自分の荷物+12㎏を
持たされることになるらしい。
しかし、体の疲れなんぞ無料なので
ここは5000円も安くなるということでこれに。
夕方にツアー参加者と一緒に必要な物などの
ミーティングを行う。総勢9人。日本人は俺だけ。
英語を喋れるのが5人もいたのでよかった。
しかし、屈強なガイジンたちは皆そろって
ポーター付きプランを選択している。
俺一人だけ。。ポーター無しだと。。

不安の中で寝袋と、マットを借りて準備。
翌朝8時に出発。
ガタガタの山道を揺られて1時間半で
登山道入り口に到着。

いざ出発

そこで簡単なランチを取って出発。
5泊6日の長い旅が始まった。

簡単なランチ
トレッキングスタート

1日目
ほとんど平坦な道を歩く。全行程12km。
ところどころにデカい岩がゴロっと落ちていて
お前はどこから来たのかと思ってしまう。
後半に入って、ついにロライマ山が見える。
が、雲がかかっていてなかなか全景が見えない。

まだまだロライマ山は遠い。

初日、ゴール。

2日目
朝は雲がなく、ロライマ山の全景を
見ることができた。かっこいい。

朝は快晴。

初日と同じような道を歩く、全行程
16~18㎞程。途中から徐々に登りに入り高度を
稼いでいく。ロライマ山の目の前でテン泊。
何度か激しい雨が降り、気温が低い。
またもや雲に隠れて全景が見えない。
Don't be shy Roraima!

休憩。
ポーターの荷物を背負わせてもらった。
40k位あるらしい、無理。

それを背負って川渡っちゃうポーター。
通称ロボ。

ロボとロライマ

2日目のテン場はステキ。

3日目
2日かけてロライマ山の麓に到着。
朝起きると昨夜出た鳥料理が怪しかったのか
周りの人間は生ける屍と化している。
夜中もゲロゲロ戻していたらしい。
昨夜の飯は俺だけ何回もおかわりした。
なんで俺はなんともないんだろうか。。。
今日は一気にロライマ山を登り、登頂する。
実は標高差は1000mなかったりするので簡単だ。
ジャングルと化した麓の登山道を進むこと
1時間ちょっとで岩壁が出現。ロライマ山だ。
過去にはフランス人クライマーなど何人もが
直登に成功しているらしい。確かにガバが多くて
オーバーハングもあまりなさそうだけど。
普通に考えてありえねぇ。クライマーおバカすぎる。

とりあえず真似事。

急な登りに入って、やっぱり荷物が重い。
俺の荷物は17㎏程だろうか、しかしその後ろを
フンフンいいながら現地ポーターは40㎏程の荷物を
背負って登ってくる。
途中、急に激しい雨が!!と思っていたら。
ロライマの涙と呼ばれる滝らしい。
過去に2時間くらい雨宿りしてたやつがいたんだぜ。
と、ジョークみたいな話を聞かされた。
ちょくちょく休憩しながらついに登頂。

休憩。

山頂到着!!

ついについた山頂は不思議な空間。

いままで見たことのないような奇妙な景色。
ロストワールドなんて言われるのもわかる気がする。
長い時間をかけて風に削られた岩はアリエナイ形と
なり、標高2800mに取り残された動植物は
進化をストップした状態らしい。

どうしてこうなった。

とりあえず今日はこのまま一泊することに。
夕食の準備中激しい雨となり、
夕食はクラッカーとスープだけに。
そのまま激しすぎる雨が一晩中続き、
ケチなオーナーのせいでテントは雨漏れしまくる。
あまり眠れぬ夜を過ごすことになってしまった。
翌朝起きるとガイドたちのテントはもっとひどかった
らしく、寝袋を絞っている。3000m近い場所で
水没キャンプとか死亡フラグすぎる。
いち早い労働環境の改善を願う。

嵐の前のテン場。

4日目
散々な夜を過ごしたため、
ガイドは目の色を変えて今夜はホテルインディアと
呼ばれる岩のくぼみを陣取ると張り切っている。
せかされながら朝一で出発。
昨夜は満室だった岩のくぼみもチェックアウト
されたのか空っぽだ。これは非常に快適そうだ。
ホテルインディアで朝食を落ち着いて取ることができた。
今日は一日ロライマ山のテッペンを散歩だ。
ガイドがいろいろな見どころスポットに案内
してくれる。しかし、天候は濃霧の上小雨と
皆のテンションをどこまでも下げてくれる。
そんななか粛々とお散歩は行われた。
天然クリスタルの散らばる小川や、
きれいな天然プール、面白い形をした奇岩
などを巡り、最後にロライマの最高地点を
めざす、途中で休憩できるようなくぼみがあり、
そこで晴れを待つが全く晴れない。
結局そこで2時間ほど待ったが晴れないため
このまま戻ることに。無念。

ヘリの破片が落ちてた。

ホテルインディアの一室。

天然プールで水浴び。

5日目
快適な一夜を過ごし、
今日は少し早く起こされて、朝の晴れているうちに
もう一度絶景スポットを回った。
今度はすっかり晴れていて、雲海の中ロライマ山の
迫力を堪能することができた。

早朝ビューポイントへ向かう。

朝日と雲海がきれい

悟れます。

ブラジル人楽しい。

集合写真。

すっかり朝の散歩に時間を使ってしまったが
そのまま急いで戻り、下山開始。
今日は全行程で一番長い一日となる。
2日めのテン場でランチをしてそのまま出発し、
夕方には1日目のテン場に着かなくてはならない。
今日は一日晴れていて、ちょくちょく振り返って
ロライマ山を眺めながらの下山となった。
4時ごろには1日目のテン場に到着。
一番遅いメンバーは3時間遅れの7時頃に到着となった。
夜、みんなでのんびりしていると、晴れたロライマ山の
向こう側から、満月が徐々に登ってきた。
みんな黙ったまま眺め続ける。
最後の夜にいいものが見れた。

ホテルチェックアウト。

何度も振り返る。

大分離れてしまった。
さよならロライマ。

葉っぱタイム中のブラジル人。

6日目
最終日、今日も晴れている。
最後のロライマ山を眺めながらのんびりと帰る。
お昼過ぎにはゴールして弁当とスイカを食べ。
用意されていたコーラを飲む。
久々の冷えた飲み物と炭酸がめちゃくちゃウマい。

ついにゴール。

帰りの車の中で、仲良くなったブラジル人と
ブラジルに行ったら泊まりに行く約束をして別れた。
天候にはあまり恵まれなかったけど
ロライマ山、かなりいいです。
独特な形状と迫力が今でも忘れられない。

2012年1月1日日曜日

霞の滝

エンジェルフォール観光拠点となる町
シウダードボリーバルに到着。

さっそく調べておいたツアー会社
slto angelへ向かうため、バスかタクシーを
探そうと、行き先を周りの人に尋ねまくっていたら
なにやらついてこいみたいなジェスチャーをする人が、
不安に思いながらもつたなすぎるスペイン語で
やり取りを繰り返すと、どうやら行き先が一緒だから
乗せて行ってやると言っている様な気がする。
相手は小さい子含む女性ファミリーだったので
おいはぎということはなさそうだ。
ということでそのまま車に乗せてもらって
ツアー会社まで無事送ってもらった。
ありがとうファミリー。

そのままツアー会社にて申込み。
翌日は大晦日となるため、ガイドが動かず。
通常2泊3日のツアーが3泊4日になった。
カナイマでゆっくりできるので逆にラッキーだ。

時間が出来たのでシウダーボリ観光。
教会や町並みがかなりカラフルで楽しい。

派手な教会。

民家もなかなか個性的な色使い。

屋台でさっそく飯を食べてみる。
豚の串焼きがうまい。ビールが飲みたくなる。
ホットドッグは備え付けのかなりの種類の
調味料を使い放題というのが斬新でおいしかった。

ノリノリな豚串屋

調味料で勝負のホットドッグ

ベネズエラの営業中の酒屋。

キューバを超えた!屋台の床屋。

翌日空港送ってもらいセスナでカナイマにGO!
初めてのセスナは落ちそうな雰囲気がすごくて
最初ビビっていたが、通常の飛行機よりも
はるかに低空飛行なため景色が抜群。
鳥になったような視点で遊覧飛行を楽しみ
早くもセスナが大好きになってしまった。
楽しい遊覧飛行も50分ほどでカナイマに到着。

この命預けます。

絶景かな。

奥にギアナ高地が見えてきた!!

カナイマの宿に案内され、ここがあなたの寝る場所よ。
と、ハンモックを指さされる。さすが格安ツアー。。
ハンモックで寝れるかなぁ。なんて心配しながら
持ってきた本を読んでいたら速攻寝ていた。

本日のベッド。

起きてからカナイマ内を散策、カナイマの中には
湖があり、奥には滝が見える。すでにスゴイ景色。

カナイマ湖

夕飯の時間になったので戻って食べていると
イタリア人のマルコとルクセンブルク人のファビアン
に声をかけられ、年越しパーティーに行こうぜ!と、
ありがたい、これで一人カナイマで年越しはなさそうだ。

2011年、年越しメンバー。

夕飯後、湖のほとりでみんなで酒を飲みながら騒ぎ、
その後クラブのようなところへ。
ベネズエラ人はダンス大好きみたいで皆以上にうまい。
気後れしながら騒いでいると時計はもう0時に。
「年越したよ~」
と腕時計を見せながら騒ぐ。
どうやら俺以外誰も時計を持っていないようだ。
気が付いてあわてて
「felitz ano nuevo~!!」とみんなで言いながら
当りの女性とハグしていく。衝撃的な年越しとなった。
そのまま2時ごろまで騒いで就寝。

翌朝6時半ごろ起きて初日を待つが曇天のため
初日を拝むことはできなかった。残念。

はっきりしない初日の出

午後には周辺の滝見学ツアーへと出かける。
宿からすでに見えていたのだが、湖をボートで
近づいていくと物凄い迫力。
滝の裏側に行くこともでき、元旦からベネズエラで
滝行なんてことに。強烈な水シャワーが気持ちいい。
あの滝へ向かう

賀正。

イタリア式滝行。

3日目はいよいよエンジェルフォールにむかうため
ボートにのってギアナ高地の奥地へ向かう。
細長く頼りないボートに10人近くのって川を
アップリバーしていく。片道4時間の長い川旅だ。

これで4時間GO!

ランチも戦場船上で。

すすんでいくと各所でテーブルマウンテンが見える。
その壮大さと絶景ぶりに飽きることがない。
しかし、4時間の長丁場を堅い船の椅子に座りっぱなしだと
ケツがかなり痛い。ガイドたちは何年も行ったり来たりしてて
ここに座布団を巻こうという発想がいまだないことが
不思議すぎる。しかも瀬につっこむたび水しぶきが
自分たちにおもいっきりかかりビショビショに、
最後はみんなして震えていた。改善を願う。

遠目にはアウヤンテプイが。

それにしても水しぶきが。。。

ようやくエンジェルフォール近くとなる拠点の中州に着いた。
すでにエンジェルフォールが遠目に見えている。
テンションはかなり上がってきた。

明日はついにあれが目の前で見れちゃう

このまま夕食となり、鳥の炭火焼きを食べて、日没とともに
就寝。翌朝4時半に起きて行動開始となる。


4日目、いよいよエンジェルフォールを目近で見るため
早朝起こされたが、土砂降りだよコンチクショウ。
だが、ガイドはお構いなしにせかしてくる。
うだうだ準備しつつ、出発してしばらくすると
雨はやんでくれたが空いっぱいに広がる曇り空が
いっしょに気分も曇らせていく。不安に駆られつつ
トレッキングルートを進んでいくとついに、ついに
エンジェルフォールのその姿が目の前に。







どーん。








ごめんなさい。嘘つきました。
ほんとはこっちです。


ワタシノゲンジツ

ガイドの
「フォトショップを使うんだな」
の言葉が今も憎々しく耳に残っています。
あまりに残念だったのでさっきのは他の旅人に
もらった写真だったりする。
くやしいのう、くやしいのう。
余りにも落差が激しすぎるエンジェルフォールは
その上半分がガスって見えなくなるほどとは
おそれいりました。
意気消沈のなかキャンプ地に戻ると
すっかりエンジェルフォールは晴れていた。。。

キャンプに戻ればホラこの通り。

シウダーボリに戻って残念会。